2011年2月7日月曜日

No.386 佐川光春「とうさんは、大丈夫」→ 2点

佐川 光春「とうさんは、大丈夫」→ 2点
発行元 :株式会社講談社
初版発行:2010/3/25
佐川 光春(サガワ ミツハル)

あらすじ

児童相談所の職員として絶望的に悪化する職場環境で奮闘を続けていた私は、
ある事件をきっかけに仕事へ出ることが出来なくなった。
病院で鬱病と診断され、しばらくの間故郷の北海道で静養した私は、何とか
小康状態を取り戻すことができた。
ようやく職場に復帰した私を待っていたのは、異常な雰囲気に包まれた児童
擁護ホームだった。

コメント

「なんだこりゃ!?」という感じの一冊。
「まじめにコツコツ頑張ればなんとか安泰にやっていける。」という方程式が
完全に瓦解した現代日本においては、マジメすぎるお父さんは狂うしかないの
だ!というのが主題であり結論のようにも思えるが、なんかちょっと違う気も
する。
意味が分かるようで分からない表紙といい、何とも難解な作品だった。
どこまでが本気でどこからギミックなのか、作者の本意が全く分からない。
誰か解説してくれ〜、という感じ。

但し、現代における児童虐待の問題については完全に北田と同意見だ。
悲惨な環境に置かれた老人には原則として何かしらの「自分の責任」という部
分があるが、不幸な環境にある子どもには一切責任と言うものがない。

将来性を含めて子どもは国の宝なのだから、子どもを育てる能力や意思がない
親からは国がじゃんじゃん引き取って育てれば良い。
財源なぞは手厚い老人の社会保障を削ればあっという間に捻出できる。

老人が長生きする国より、子どもがすくすく育つ国の方がナンボかマシだと思
うんだけど、現在の日本は全く逆の方向に進んでいると思う。
誰か大ナタふるって仕組みを変えてくれんですかね。


とうさんは、大丈夫

0点→途中リタイア。読むことが苦痛。出会ったことが不幸。意味が分からない。
1点→なんとか最後まで読んだが、時間のムダだった。つまらない。
2点→可もなく不可もなし。ヒマつぶしにはなったかなというレベル。
3点→難点もあるがおおむね満足。この作者なら他の作品も読んでみたい。
4点→傑作。十分に楽しんで読めた。出会えてよかった一冊。他人にもすすめたい。
5点→最高。とにかく良かった。人生の宝物となる一冊。

※ 小数点は、上記点数の間であるとご理解下さい。

本のご紹介です。1日が見えて ラクになる! 時間整理術!

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介



本日は ◆自己啓発系


1日が見えて ラクになる! 時間整理術!  池田暁子
¥ 998  メディアファクトリー (2010/9/8)


大人気、池田暁子さんの自己啓発コミックエッセイ。

この方はこれまでにも、いろんなことに取り組み、成功させてき
た。汚部屋(足の踏み場がないほど汚い部屋のこと)から脱出、
お金を貯める方法、あと5キロのダイエット。

このたび時間管理に挑戦されるということで、楽しみに手にとっ
てみた。

編集者さんとの打ち合わせの場面から。

編集者さんが次回の約束を取り付ける。その際に、別の取材もあ
わせて行いましょうかと提案する。池田さんは驚いた。そんなこ
とができるものかと。

家からその場所までは、片道一時間がかかる。用事を同日にまと
めてしまえば移動時間がまるまる省けることになる。すごいお得。
池田さんはそう考えた。

以後、自分の時間を見直す作業を行ってみる。紙に書き出した。
無駄な時間が多い。しかも効率が悪い。

朝、顔を洗って体重を量って、ネットをつなぐとそのままうろう
ろ不要のページを眺めてしまう。友人からのメールがないかと、
何度もチェックすることもある。

池田さんはゴミ捨てが苦手だった。決まった曜日、決まった時間
にゴミを出すのが難しい。(ちょっとおかしいよな)

そこで、朝やることのセットにくっつけることにした。一連の流
れの中で、習慣化することに決めたのだ。慣れてしまうと簡単に
なる。習慣化。これが一つのコツである。

また、気負いだけはあるものの、仕事がまったく進んでいない状
況も自覚した。紙に書き出してみると、どれだけ無駄があるのか
がわかる。

紙の利用、書き出していくことは大切だ。仕事の進捗にも、この
方法を使うことに決めた。今やっている仕事を紙に書き出してゆ
く。途中でやめるときは、その旨、次にやるべきことも書いてお
くようにした。

こうすると、区切りが自分の中で生まれる。これまでだったら、
次何をやるべきか、自分がどこで止まっているのか、わからなく
ていらいらするばかりだった。

クリエイティブな仕事だ。アイディアに行き詰ることもある。そ
んなときは迷わず作業を中断することにした。気分転換に家事を
する。散歩をする。そうすると、新鮮な頭で取りかかることがで
きた。

そわそわし始める「サイン」を、自覚しておくことが大切。こう
することで、平日の昼間を仕事に集中することができるように
なった。

池田さんは今、落書き帳を「秘書」と呼んで身近に置いている。
仕事の進捗、次の予定、心がけることを書き込んでおく。予定の
可視化が重要だ。


ファンじゃなかったら、きっついなー、と思った。最初のハード
ルが低すぎる。用事をまとめることを思いつかなかったり、ゴミ
出しが苦手だったり(一日家にいる仕事なのに、という意味で)、
その辺は普通、クリアしてるやろ、と思うことから始まるのがき
つい。

しかし用事の可視化というのはいいと思った。その日やることだ
けじゃなくて、進捗を書き、ノートと相談するというのは、私も
よくやっている。確かにいい。

というわけなので、ファンの方はぜひどーぞ。


本日ご紹介の本はこちらから↓
1日が見えて ラクになる! 時間整理術!  池田暁子

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

継続の破壊力を知ってしまったので、

死ぬまであきらめない。


今日も一日味わいつくしましょう。

2011年2月6日日曜日

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

選んだ道が合っていたかどうか、

後になっても結局わからないのであれば、

好きな道をわがままに選ぼうか。

今日も一日味わいつくしましょう。

週刊 お奨め本 第432号『がんの最後は痛くない』

週刊 お奨め本
2011年2月6日発行 第432号

『がんの最後は痛くない』 大岩孝司
¥1,300+税 文藝春秋 2010/8/30発行
ISBN978-4-16-373000-4


今日、ご紹介するのは医師が書いた緩和ケアの本です。
緩和ケアっていうのは昨今話題になっているのはご存知の方も多いかと思います
が、縁のない方は聞いたこともないかも。
ウィキペディアに拠ると、「生命(人生)を脅かす疾患による問題に直面してい
る患者およびその家族の、QOL(人生の質、生活の質)を改善するアプローチ」と
いうことだそうで、早い話が、末期がんの患者につらい治療を押し付けるよりも、
本人の望む生活ができるようにしましょうね、ということ。
がんに限らないし、治療方法の点だけにも限らないし、終末期医療にも限らない
んだけど。この本の内容に関してはそーゆーことなので、とりあえずそーゆー理
解でヨロシクです。

著者の大岩先生は終末期のがん患者を対象にした、在宅緩和ケア専門の診療所を
開いている。

緩和ケアの専門医、というか、もひとつ専門性を強めて「在宅緩和ケア」。
個人的に、これ、すごく関心のあるテーマなんですよ!
そういう理由で今週のオススメ本な訳ですが(^^;ゞ。
余命数ヶ月となったら、病院でぎちぎちに管理されながら残りわずかな生を終え
たくないっ。

で、問題は、がんの場合は痛みのコントロールですね。
先生は経験から、がんの最後に痛みが出ない患者は多く、痛みが出ても鎮痛剤で
和らげることができると言う。
おお、心強い言葉だ。

三十年前までは、モルヒネはなるべく使わない、というのが原則でした。
余命いくばくもないという段階で初めてモルヒネ投与開始。しかしギリギリまで
我慢してきた患者には、もう簡単にはモルヒネも効かない状態になっている。そ
れで注入量がどんどん増えて、意識が薄れるまで使うことになる。
──という時代が長く続き、多くの患者ばかりか医療関係者にまで、「がんの最
後には七転八倒の痛み」「モルヒネは最後の最後、使うと意識混濁の怖いクスリ」
というイメージが染みついてしまった。


けれど痛みを取るためのクスリは進歩している。
二十四時間効き目が持続して一日一回服用すればいいモルヒネの徐放錠もあるし、
三日に一回貼り替えればいいフェンタニルという麻薬の貼り薬もあるという。

鎮痛剤の使いすぎを怖れて、痛みを我慢してばかりいるのって、却って体によく
ないって言いますもんね。むしろ痛くなる前に服用することで、痛みに対する恐
れや不安がなくなり、結果として鎮痛剤の使いすぎも防げるらしい。

この本で知ったモルヒネに関する知識。

> 「痛い」という感覚が生じたとき、身体は麻薬を受け取る準備をし、同時に、
> その副作用に困らないようにする別の物質を体中に出します。つまり、痛みに
> 使う麻薬には、人間の体自体に中毒にならないような仕掛けがあるのです。脳
> や内臓がだめになることもありません。(89頁)

そうだったのかー。
痛くなったら安心してモルヒネを使ってもらおう。


モルヒネは安全だ、という主張を見ると、この先生はモルヒネ乱用してるのかな?
と心配になるけれど、逆に先生の診療所ではモルヒネ使用量がだんだん減っていっ
ているのだそうな。
痛みの原因は、実は「不安」にあることが多く、医師や看護師との正しいコミュ
ニケーションが取れていれば、そして患者が自律できていれば、痛みをコントロ
ールすることが可能だ、という。

自立ではなく、自律。
これ、キーポイントです。


この本を読んで、私はがんへの恐怖がずいぶん和らぎましたよ。
実際には担当医によって治療の方針は変わるだろうし、緩和ケアにどれだけ期待
できるかも変わるだろうけど、思い込みから「もうすぐ痛くなるぞ痛くなるぞ」
と不安に苛まされながら闘病生活を送るよりは、楽になれそうな気がする。


と言いながら、なんとなく自分ががんにならないような気もするんですけどね(爆)。
むしろ恐れるべきは糖尿病とか〜認知症とか〜(>_<)。


がんの最後は痛くない』 大岩孝司

こんな本読んだよ!1102050242

46年目の光 ロバートカーソン/池村千秋 訳 NTT出版


ノンフィクションです。マイクメイは三3才のときに科学薬品の爆発により失明してしまう。そして46才のときに出会った眼科医から視力を取り戻せるかもしれないと告げられる。二回の手術により、幹細胞と角膜を移植するという最新の治療法だった、
リスクはあった。まず手術そのものの成功率は50パーセント。成功してもどれだけ回復するかわからない。また突然視力を失う可能性もある。さらに、拒絶反応を押さえるために術後に飲む薬にはガンを含めた命に関わる副作用の危険がある。
メイは迷った。目が見えなくても幸せで充実した人生を送っている。なのに命をかけてまで視力を取り戻すチャレンジをする必要があるのか。
しかしメイは手術を受ける決心をする。それは自らを「冒険者」と考えるメイの生き方を貫くための決断だった。
手術は無事成功。視力を取り戻した。
しかしメイの視覚には得意なことと不得意なことがあった。動きのあるものを見ることやいろを見分けることは、うまくできたが、人の顔や物体を区別したり奥行きを感じたりするのは不得意だった。
様々なテストの結果原因は脳にあることが明らかになった。「ものを見る」という作業は単に視力だけでなされているわけではない。長い間の人生経験による知識が重要なのだ。3才で失明したメイには絶対的にこの点がかけていた。そこでメイは視力だけでなく触覚を使ったり息子たちに質問をしたりして脳内にカタログを作成するという気の遠くなるような作業に取りかかった。
うまくいくかに思えたある日の検診で拒絶反応が見つかる。つらい治療を受けることになる。
しかし今回もメイは打ち勝ち視力を手にするこっができた。
私とはケースが違いますが、良くなる可能性がある治療法が開発されているというのは明るい話題です。
今回の本は読者様に紹介いただいて読んでみました。いい本がありましたら教えてください。


46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

適度なスピードを出したら、

勝手にバランスがとれた。


今日も一日味わいつくしましょう。

2011年2月4日金曜日

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

迷わない。

ではなく、

迷い続けないことが大事なんだ。


今日も一日味わいつくしましょう。

本のご紹介です。悩みと縁のない生き方─「日々是好日」経

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介


本日は ◆世間話、時事ネタ系


悩みと縁のない生き方─「日々是好日」経  ¥ 1,365
アルボムッレ・スマナサーラ   サンガ (2009/11/26)


この方の本もよく目にするようになった。スリランカ上座仏教の
長老、アルボムッレ・スマナサーラさん。

講演会の内容をまとめたもの。「日々是好日」という経典につい
て、お話されたものだった。

しかしこの言葉「日々是好日」がお経だなんて、知らなかったな。
「今日はよい一日だった」と言えるような生き方をする。そうい
う意味合いであるようだ。

過去にとらわれず、未来を憂えず、現在だけに向き合う。その日
一日を全力で生きる。なるほど、心がけたいことであるが、読ん
でみると、これがなかなか難しいことだとわかった。

振り返ってみよう。ある一定の時間の中で、自分がどれだけ現在
に向き合って見るか、考えてみるとわかる。

たとえば眠る前。「今日はこうだった、ああだった」「明日はあ
れをしよう」 たいてい、こんなことを考えていると思う。たっ
た今触れている枕や布団の感触に、意識をやる人がどれだけいる
だろうか。

また、私たちが時間を費やすのが妄想だ。

「あの人は私が嫌いに違いない」「あの人は私が気になっている
ようだ」 

過去にも未来にも、もちろん現在にもかかわりがない出来事。具
体性のないことを、私たちは懸命に考えている。大変危険なこと
である。

この妄想さえなければ、人はパワフルな生き方ができる。「世界
制覇をしてやるぞ」と思えるくらい、力に満ちた人生を送ること
ができる。

私たちがする勘違いの一つに「我は死なない」というものがある。
私たちの時間は有限だ。時間は過ぎてゆくものであり、本来、取
り返しがつくものではない。

たとえば朝食べられなかった食事を、昼とることができるだろう
か。昼一食で食べられるものは決まっている。朝食べられなかっ
たものは、その一瞬を逃したせいで、永遠に食べられはしないの
だ。そのことを覚えておく必要がある。

仏教で言う怠け者(放逸という言葉を使う)とは、その一瞬を大
切にしない人のこと。

たとえば掃除。「後でやります」というのは怠けだ。ご飯を食べ
た後、頼まれた仕事、「後で」とはつまり、その時間を怠けてい
ること。

洗うべき食器が台所にあれば、後の仕事に支障をきたすだろう。
怠けのツケを払うことになる。仕事に関しては、もちろん優先順
位はある。

その時間にできることは一つしかない。だからそれを懸命にやれ
ば、忙しいと慌てふためくこともない。後の時間には後の時間に
やるべきことができる。そのとき、また一生懸命取り組めばよい。

明日死ぬかもしれない。大変な変化が起こるかもしれない。今こ
のとき。集中して生きることが大切だ。そしてその「今」の時間
を限りなく短くすること。

この一年頑張る、を、今日一日、と縮めてみる。次はこの一時間、
この一瞬を精一杯生きることに努めてみる。悩んでいる暇はない
はずだ。


厳しいものだな、と考えを改めさせられた。やるべきことを後回
し、後回しにしてしまう癖は私にもある。

また、妄想にとらわれるということもよくある。ふんわりぼんや
り、楽しい妄想ならましだけど、事実ではない取り越し苦労に頭
を悩ませることはよくやる。

とにかく今。難しいけど、意識してみようかな。

悩みと縁のない生き方―「日々是好日」経

2011年2月3日木曜日

本のご紹介です。仕事が10倍速くなる 事務効率アップ術

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介



本日は ◆ビジネス、営業系


仕事が10倍速くなる 事務効率アップ術  オダギリ 展子
¥ 1,365  フォレスト出版 (2010/1/21)


整理術などとは違う。コピーやファイリングなど、会社における
事務作業について書かかれている。その点に、興味を持って読ん
だ。

・デスク周り 

決済箱、トレーを用意しよう。自分宛の書類はすべてその中に入
れてもらうことにする。書類を受け付ける窓口を一つにすること
で、机の上の散らばりが防げる。

モノの置き場所は一定にすること。探す手間は省く。また、必要
な情報は一覧にし、A4の紙に印刷するなどして見える場所に置く。
会社の所在地、電話、FAX、取引先の電話番号など。

・コピー、FAX

仕事の効率化が叫ばれている。その際に、ぜひ見直してもらいた
いのがコピー、FAXなどの作業ミスだ。

ミスをすればフォローする時間がとられる。この時間は無駄で、
これをなくして仕事に集中できれば、かなりの時間の短縮化が可
能になる。

コピーをする際気をつけてもらいたいのは、写らない場所がある
ということ。紙の端のほうは印刷がされない。日付や名前、大事
な情報が漏れないよう、あらかじめサイズに気を配ろう。

美しいコピーをとることも心がけたい。何度も複写したものは、
斑点や線が写ることがある。よく使う書類は原本を作っておき、
それをコピーするようにしたい。

蛍光ペンの黄色を使うとよい。この色はコピー機では印刷がされ
ない。原本に、蛍光ペンで印をつけておくと利用がたやすくなる。

FAXを使うとき、注意したいことがこちら。

あて先、送付枚数の確認。ふせんがついていないか。ステープ
ラーの針はちゃんと取ったか。用紙の裏表は間違っていないか。

こうしたミスを、フォローする手間を作らないように。

・ファイリング

ファイルには、わかりやすいタイトルをつける。外側に記載し、
同時に開始日と巻数も書き入れておくとよい。たくさんの人が使
うので、ファイルは耐久性のあるもの。タイトルを書く筆記用具
は耐水性のあるもの。

書類をとじる際は、ファイルの大きさに合わせて印刷を調整しよ
う。縮小機能を使って、とじ穴の余白を残すように。

面白い書類の管理法を見た。ある人は、自分が決済する書類(こ
の場合は注文書)を、切り取ってその経緯がわかるようにする。

一つの処理が済んだら、書類の角を切り取るのだ。発注が終わっ
たら右下の角、入金確認が済んだら左下の角、といった風に。
作業の進捗が目で見えて、能率的だった。


ベテランさんから見るとどうなのかな。割と基本的なことが多い
ように思う。はあ、こりゃこりゃすごいや画期的、という印象は、
私は持てなかった。

でも新人さんにとっては、とてもいい本なんじゃないかな。特に
コピーのとり方なんて、こういう指導はなかなかできないんじゃ
ないだろうか。

イラストも多い。文章もやわらかく、わかりやすいのでありがた
い。頼もしい先輩みたいな一冊だ。

仕事が10倍速くなる 事務効率アップ術

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

何を選んだか。

よりも、

どういう思いで選んだか。

今日も一日味わいつくしましょう。

2011年2月2日水曜日

本のご紹介です。かわいいありがとうの伝えかた

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介



本日は ◆生活、ほっこり系


かわいいありがとうの伝えかた  Yuzuko
¥ 1,155  メディアファクトリー (2009/9/30)


「ありがとう」と、伝えたい場面は、毎日の中にけっこうたくさ
んあるもんだよね。

身近にあるもので簡単に、しかもオシャレに、伝える方法を教え
てくれる。著者のYuzukoさんはイラストレーター。素敵なイラス
トを描くコツも紹介してくれている。

ふせんを使う。ハガキを使う。一筆箋を使う。お店でいただいた
コースターを使う。使うものはさまざま、アイディアがすごい。

・ふせん

ふせんにはちょこっとしたイラストを添えよう。太陽、雲、雪、
星。デフォルメして描くとかわいい。自分のマスコットも用意
しておくとよいかもしれない。

丸の中に目鼻を入れると顔になる。また、イニシャルを星型で
囲んだり、名前の漢字を四角で縁取ったり、サインみたいにし
て添えるとかわいい。

ふせんは雲形に切り抜いたり、いろいろ遊んでみよう。

・ショップカードやコースター

素敵なお店に出かけたら、そこでもらえるものも利用してみよ
う。

コースターに文章を添える。「アイスクリームがおいしいよ。
今度ぜひ一緒に来ようね!」 

包装紙を集めておくと便利だ。ちょっとした模様を切り抜いて
使える。無料で配っているハガキなんかも。

・ハガキ

オリジナルハガキを作ろう。写真を切り抜いて、そのまま切手
を張って送ることができる。(ハガキサイズをオーバーすると、
料金が高くなるのでご注意)

ペットの形、ケーキの形の写真なんかかわいい。

段ボールをハガキサイズに切って使うことも。この場合も、厚
みがあると料金が変わるので気をつけたい。

大きな文房具屋さんで、模様のついた厚紙を買ってくることも
ある。これをハガキサイズに切って、メッセージを添えて送付
している。一枚15円から20円で買えるのでリーズナブル。

「玉しき」の水玉模様やさしこ模様がお気に入りのようだ。

・便箋、封筒

便箋にも一工夫。パンチで穴を開けたり、マスキングテープで
飾りつけしたり。テープをインデックス代わりにすることも。

コピー用紙だって、かわいく飾ることができる。ぐるっと罫線
で囲み、包装紙の切抜きを貼ったり。無地だと書きにくいので、
マスキングテープを罫線のように貼ることもある。


なかなか凝ってて、正直、真似するのも大変だと思うものも
あった。でもこういうメッセージを、もらうととても嬉しいだ
ろうとも思った。

イラスト、写真、お気に入りのグッズ紹介がたくさんある。

営業さんや、お店の販促を考えている方にもいいかもしれない
ね。見てるだけで楽しいです。

かわいいありがとうの伝えかた

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

どの集団にも頼らない。

自立とはそういうものだ。


今日も一日味わいつくしましょう。

2011年2月1日火曜日

本のご紹介です。活字と自活

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介



本日は ◆世間話、時事ネタ系


活字と自活  荻原 魚雷
¥ 1,680  本の雑誌社 (2010/7/13)


著者の荻原さんはフリーライター。1969年三重県に生まれる。

人付き合いは得意じゃない。もちろん営業も苦手。自信がなくて、
若い頃は稼ぐことより倹約にばかり、心を砕いていた。貯金はな
い。

エッセイ集。古本に関すること、仕事に関すること、つれづれに
つづっている。レイアウトが凝っている。二段組みだったり、真
ん中に寄せていたり、ページをめくるたび楽しめる。

この方、古本屋さんを歩くことがとても好きみたい。見つけた本
に寄せる文章が多く集められている。

アメリカのコラムニスト、アンディ・ルーニーの本を読む。「男
の枕草子」。この人のエッセイには、ゆるい安定感がある。大き
く間違えないという安心があるから好きだ。

こんな警句を残している。「一セント貯めるのは時間の無駄」
「もし適度にしっかり働けば、そこまでしっかり働いていない人
が大勢いることに気づくだろう」「紐をためこむな」「うまく行
かなかったら、熱いシャワーを浴びろ」

どうでもいいけど、納得させられることが多い。

あすなひろしの漫画には、昭和の男の顔を見る。彼は「漫画家が
ほれる漫画家」と言われていた。救いのない話を書くのがうまい。

妻子に逃げられた男。他人があてた万馬券を奪って逃げる。その
金で飲んでいるとき、女と知り合い、彼はささやく。「これだけ
あればダンプが買える。俺、まじめに働くよ」

だが女の後ろにはヤクザがいた。ぼこぼこにされて、あり金をと
られてしまう。「……ということか結局」

彼の漫画には大人の男が描かれていた。昭和の時代は、男は早く
大人になりたがった。今はどうだ? オヤジくさいは悪口の類で
ある。大人の男は主役をはれなくなった。……ということか結局。

フリーで生きるということは、つまるところ博打のようなものな
のである。

かつて先輩に「三十歳まで続けられたら、後はどうにかなるよ」
と言われた。三十をこえて、その言葉の重みがわかる。

文章書きなんて、吐いて捨てるほどいるのだ。特別な才能か、ユ
ニークなネタがないと、あっという間に若者に取って代わられて
しまう。若者は安く使えるからだ。

三十歳まで続けられたら。確かにそうだ。二十代であきらめて、
田舎に帰る人も大勢いる。そして三十歳を過ぎると、転進する道
も閉ざされたとわかるのである。

人付き合いがうまければ。スーツを着こなして、営業にまわるこ
とができれば。人生は違っていたかもしれない。

だができないのが自分であり、それとわかって読んでくれる人を
大切にしたいと思う。


レイアウトが多様なので、一冊の本をじーっと読み続けているよ
うな気持ちにはならない、なれない。エッセイでもあるし、好き
なところを好きなように、読んでいけばそれでいいと思う。

ちびりちびり、舐めるように読んでいく本。

何か得しよう、という類の本ではない。しかし楽しい。

活字と自活 荻原 魚雷

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

正しいことなんてない、

答えなんていくつもあると言って

決断をしない自分がいる。

今日も一日味わいつくしましょう。

2011年1月31日月曜日

本のご紹介です。苦役列車

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介


本日は ◆話題の小説系


苦役列車  西村 賢太
¥ 1,260  新潮社 (2011/1/26)


第144回芥川賞受賞作。

北町貫多は19歳。日雇いの仕事で生計を立てている。

自堕落な毎日だった。港の仕事でもらえる日給は5千円余り。一
日働いては、金がなくなるまで仕事を休むというのが、彼の日々
の過ごし方だった。

彼は中学を卒業したときに家を飛び出した。高校へは行きたかっ
たが、成績が足りなかった。努力もしなかった。彼の父親は犯罪
者である。がんばっても無駄だと、頭のどこかで考えていた。

中学校を出たばかりの少年が、働ける場所はほとんどなかった。
ようやく見つけたのが日雇いの仕事だが、これがよくなかった。
日銭を稼いでだらだらと過ごす癖がついてしまったのだ。

しかし、貫多の毎日に変化が訪れる。日下部という青年が、仕事
場にやって来た。彼も19歳で、専門学校の学生だった。

日下部は陽気な男で、たちまち貫多とも仲良くなった。うれし
かった。貫多には友達が一人もいない。久しぶりにできた話相手
に、貫多の心ははずんだ。

執拗に酒に誘うようになる。いつもは一人、安い酒場でちびりち
びりと飲むだけだが、相手がいると酒が楽しい。風俗にも連れ
立って行った。日下部はいやがったが、それはかえって貫多の優
越感を満たすものとなった。

のめりこんでいく貫多だが、二人の間には次第にずれが生じ始め
る。

日下部はまっとうな青年だった。仕事にも熱心で、たちまち難し
い作業を任されるようになった。待遇にも変化が生まれる。

また日下部には、学生としての暮らしがあった。ワンルームマン
ションに住んで、貫多のほかにも友達がいる。彼女もいるのだと
聞いて、貫多はショックを受けた。

貫多は一計を案じる。日下部の彼女に、友人を紹介してもらえな
いだろうか。そうすれば自分にも、まともな恋人ができる。日下
部がいる世界に、入っていけそうな気がする。

彼女と日下部、貫多は野球を見に行った。食事にも行く。酒が
入った貫多は、彼女に対して失礼な言動を取ってしまった。女性
を侮辱するような言葉を吐いてしまったのだ。

貫多はそういう人間だ。人付き合いができず、嫉妬深く、みじめ
で愚かしい。

そのうち仕事もクビになった。社員といさかいを起こし、いられ
なくなったためだ。

何もかもうまくいかない。相変わらずの日々が過ぎるだけだ。貫
多の希望はただ一つ、ある私小説家の作品を読むことだった。


電車で読んでいたのだけど、最後にぐっと、泣きそうになった。
前に座る女子高生が、いぶかしげな顔をしている。

お嬢さんにも読ませてあげたい、と私は思った。でも同時に、あ
んなお嬢さんが、この本を読んで泣くようなことがあっても、そ
れはそれでよくないとも思った。

私が親御さんならば、あの純粋なお嬢さんには、こんな本で泣く
ような人生は送ってほしくないと願うだろう。多分ね。

大人向けの一冊。酸いも甘いも、えっちらおっちら乗り越えてか
ら読もう。

文章が素敵。キレがいい。

苦役列車

No.385 青来有一「てれんぱれん」→ 3点

青来 有一「てれんぱれん」→ 3点

発行元 :株式会社文藝春秋
初版発行:2007/11/10

青来 有一(セイライ ユウイチ)


あらすじ

私の父は被爆者で、本当なら死ぬところを、爆心地でも逞しく自生していた
ニラを食べることによって生き残った。
人を押しのけたり怒ったりすることなく、ひたすらひっそりと生きていた父
には、ちょっと不思議な力があった。

父と同じようにひっそりと隅っこで佇んでいる「てれんぱれんさん」を見る
ことができたのだ。
父とてれんぱれんさん、そして私の不思議な出来事を描いた一冊。

コメント

自分自身が九州出身で、タイトルを見た瞬間に「てれんぱれんしなさんな!」
と昔よく母から怒られた記憶がよみがえってきたので読んでみた。

ある種の失われた世界について実に繊細に描かれた一冊。
魂的に合う・合わないがはっきり分かれるだろうなと思わせる内容で、私は
残念ながら「ちょっと同調できなかったかな」という感じでした。

主人公の「わたし」を含め、登場人物全体にあまり興味が湧かなかった。
ただ、最後までさらっと読めたので、作品が悪いのではなく単純に「合わな
かった」というだけの話しでしょう。

てれんぱれん

了。



0点→途中リタイア。読むことが苦痛。出会ったことが不幸。意味が分からない。
1点→なんとか最後まで読んだが、時間のムダだった。つまらない。
2点→可もなく不可もなし。ヒマつぶしにはなったかなというレベル。
3点→難点もあるがおおむね満足。この作者なら他の作品も読んでみたい。
4点→傑作。十分に楽しんで読めた。出会えてよかった一冊。他人にもすすめたい。
5点→最高。とにかく良かった。人生の宝物となる一冊。

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

俺は目の前のことに100%注げているだろうか。

今日も一日味わいつくしましょう。

第349冊 荻原浩「コールドゲーム」

乱読! ドクショ突撃隊♪    第 349 冊

【1】読書感想 (第349冊)
  
荻原浩  「コールドゲーム」  新潮文庫

ラノベ人気が蔓延して、随分経つ。
西尾維新の本を一冊買ってあるが、未だ読んでいない。
そんなラノベ未経験者なのに、きっとラノベってこんな感じなんだろうな、
と思ってしまう。
流れや表現で映像が連想され、ドラマを観てる感じ。
それでいて、読んでいるとそこそこ面白い。
最近急速に彼の本が本屋で並んでいるのも、致し方ないのか。

主人公は高校野球も終わってしまい、あとは受験に突き進むか、別の道を
選ぶのか。
どうしたもんかなと思っている夏、事件は始まる。
いじめの無かった学校生活を送ったと言う日本人はいるだろうか?
私のクラスも、中学までは事の大小はあったけど、いじめはあった。
高校に入って、いじめそのものがクラスで全く無かった事に、逆に不思議
な違和感があったくらいだ。

いじめた方は軽い気持ちでも、いじめられた方は堪らない。
特に、軽い気持ちでいじめられたなら、余計恨み千倍となる。
本書はこの、いじめられたヤツが復讐鬼となって、かつての中学時代の
クラスメイト(半分以上)が復讐されてゆく。
ありそうでありえない、でも、ありえなくもない。
そんな、いじめが教室にあった人なら誰しも不安になる設定だ。

事が深刻なだけに、演出次第ではいくらでもダークに深く描ける題材だが、
読者対象を学生にしているようで、あまり深刻には向き合わない。
主人公はいじめに加わらず部活一筋だったという設定。
この辺がズルイ設定。
自分だけ関係ありませんでした、僕はイイ人でしたから、という感じ。
しかし、いじめられている人間は、助けてくれなかったヤツ、手を差し
伸べようとさへしなかったヤツにも恨みを抱いている。
その辺は著者も抑えていて、後半は主人公にも魔の手が近づいてくる。

描きようによってはトコトン恐ろしい題材になるけど、読みやすく若者に
「いじめ」を考えさせる本としては、かえって良い本かもしれない。
作品としては、ちょっと軽くて何かが足りないんだが。


コールドゲーム

【朝礼スピーチ】空飛ぶ車

『1日1分!朝礼スピーチネタ』
 No.146 2011/1/30

朝礼をはじめます。

今日は、「空飛ぶ車」について
お話します。

みなさん、空を飛んでみたい
と思ったことはありませんか?

スポーツで、

パラグライダー
スカイダイビング

など、

上から落下する
スポーツは、
いくつかあります。

けれども、近年、
「空飛ぶ車」が開発され、
実際に販売されているそうです。


お値段は1台1700万円
となっています。

購入するかは別として、
1度乗ってみたいと思っています。


もしご興味あれば、
「空飛ぶ車」で検索すると
動画などを見ることができるので、
一度閲覧してみてください。


以上、朝礼を終わります。(246文字)