2010年11月18日木曜日

本のご紹介です。映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか

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これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介

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こんにちは!活字中毒のモモちゃんです。
3Dでリメイクしてもらいたい映画は、という話題になった。

してほしい映画、ぶっちぎりのナンバーワンは「リング」
だった。

そしてしてほしくない映画、ぶっちぎりのナンバーワンも
やはり「リング」だった。

私はしてほしくない派だ。怖すぎるよ。あの例の、テレビか
らの出現シーンとか。多分体がどこかおかしくなると思う。

でも今じゃ、あの映画も、設定自体が時代遅れといえるのか
もしれないね。ビデオではなくて、動画が当たり前の時代だ
もんね。

それはそれで怖いよなあ。呪いのYoutube動画なんてさ。


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本日は ◆世間話、時事ネタ系

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映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか  斉藤 守彦
¥ 1,680   ダイヤモンド社 (2009/11/28)

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恋人ができた。彼女の前の彼氏は頭の固い、経済観念に疎い男
だったのだそうだ。彼女はいつもその男の悪口を言っている。

なぐさめ、同意し、優しく抱き寄せようとする。と、突然、彼
女ははっとした顔で言うのだ。「私、やっぱり前の人が好き!」

……と、まあ、こんな感じの肩透かし感が残ってしまう本だっ
た。ちょっと残念。だけど内容はとても興味深かったので、そ
の要点をさらりとまとめてみようと考えている。

映画を鑑賞する料金は、通常1800円である。多くの人がこれを
高いと考えている。そしてほとんどの人が、実際にはもっと安
い値段で映画を楽しんでいる。

映画の日、レイトショーなど、さまざまな割引制度があるから
だ。実質的には1200円。これが人々が映画を見ている料金と考
えられる。

映画が消費者の下へ届く仕組みをまず見てみよう。作るのは製
作会社だ。そしてそれを配給会社が、文字通り配給する。上映
するのは映画館である。

それぞれは、メーカー、卸問屋、小売店に例えることができる。
問題は、その三つがすべて同じ資本のもとにあることだ。

映画の値段がどのように決まるか、ご存知の方はおいでだろう
か。実は映画には、卸価格というものがないのだ。

映画館で上映されて、得られた興行収入を、配給会社、映画館
であらかじめ取り決めたパーセンテージで分ける。つまり、興
業収入の低下は映画館だけでなく、配給会社にも大きく影響す
るものなのだ。

だが、小売店が販売価格を決められない業界などほかにあるだ
ろうか。同じ資本だからこそできる、馴れ合いがそこに見られ
るのが問題。

近年ではその状況にも変化が見られる。きかっけはスターウォー
ズ・エピソード1の上映に関する、公正取引委員会の裁定だ。

この際、配給会社は大都市の一部の上映者に、鑑賞料金の値上
げを迫っていたのだ。これは公取委によって阻まれ、以後映画
館側が料金を決める流れが一般的になった。
(サービスデイなどの増加はこの流れによるもの)

実はこれまでの映画料金の高騰は、来場者の減少を覆い隠すた
めのものであった。客が減っているから、客単価を上げて興業
収入を維持していたのが現状だ。

一転、値下げ合戦の様相を呈している現在であるが、これも消
費者の側を向いているとは言えない部分がある。

映画館でできるサービス。本当に喜んでもらえる仕組みを作れ
ず、安易に値下げに走っているのが現状なのである。

外資系のシネコンができるまで、日本の映画館の施設は最悪
だった。硬い椅子、見えないスクリーン。本当の客のための改
革こそ、真に必要なものではないだろうか。


と、いう感じの論調なんだけど、やっぱり最後は「でも1800円
は妥当だよね」という締めで終わる。なんか、ちぐはぐ。

バイトの子が一生懸命だもん、いいじゃん、的な感じだったけ
ど、私はいまいち納得はできなかったな。自分だって、散々書
いてきたじゃない、という肩透かしが最後に残る。

でも勉強になったわ。ぜんぜん知らなかったもの。映画業界の
こういうお話。昔は映画を見るのに税金を取られてたんだって
ね。以来映画界は、内向き、身内意識というものが非常に強く
なったんだって。お上など信用できぬ、といわけらしい。

私にはやっぱり、1800円は高い。観るのはいつもレイトショー
ばかりだもの。自然にそうなっちゃう。

著者にもその結論で締めてほしかったな。でもこの方はとても
映画が好きなようだし、お仕事柄そうも言えないのかなとも思
う。

しかし読み応えあり、面白い本だったのは確か。



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