
出版社:白泉社
作家名:柴田ヨクサル
ページ数:216ページ
シリーズ:エアマスター
ジャンル:アクション アニメ化 Android対応
コメント:
女子高生・摩季は一見普通の女の子。だが、ストリートファイトでは空中殺法を使って無敵を誇る「エアマスター」となって戦う!
ダウンロード 価格:530円
※作品の価格は変更される事があります、詳細ページで再度ご確認ください。
本日は ◆ビジネス、営業系
結果を出して定時に帰る時短仕事術 永田 豊志
¥ 1,500 ソフトバンククリエイティブ (2010/6/30)
金曜日だものね。
横書き。開いて左半分に図での解説がある。時間に対する考え方、
実際の作業における時間短縮の工夫など。
・人生の前半は自分の時間を高く売り、後半は人の時間を買う。
時間と資産は反比例する。若いうちは、金はなくても時間だけは
たくさんあるはず。コミュニケーションスキルを磨いて、自分の
時間を高く買ってもらおう。
対して三十も半ばを過ぎれば、人の時間を買う方法を覚えよう。
他人に仕事を任せる。マネジメントを学び、組織を作る。アウト
ソーシングを利用するなど。
・仕事を早くする8ヶ条。
生産性のためには金をけちらない。やらないことを決める。やる
べきことは具体化し、タスク管理。事前の段取りが勝敗を分ける。
マルチタスクで仕事を進める。IT利用で効率化。時間管理の習
慣をつける。他人を巻き込み、チームを作る。
・仕事を遅らせない。スケジュール管理のコツベスト10。
短い時間で全体像を見渡す、見せる。中間目標を設定し、進捗の
遅れをチェックする。最初の段階でバッファ(遅れ)を予想し、
準備しておく。
関係者とスケジュールを調整する、意思をすり合わせておく。具
体的なタスクのみを管理する。短い時間に集中する。作業に要す
る時間を正確に把握する。
必要となるタスクを最優先する。ステータスを日々確認、遅れが
あれば早い段階で対処。TO DOリストは専用のものを利用する。
最後の、TO DOリストの作り方について、少し解説を加える。
このリストには、一日で終えるべきものだけを記す。なのでこの
場合、期日は書かなくてよい。そしてやるべきことを並べるとき
に、それがどういう分野のものであるか、分別をしよう。
仕事なのか自己投資なのか、プライベートの用事なのか。紙に書
くだけではなく、リマインダーなどのWEBツールを使うようにする
ほうがよい。
・30秒で魅力を伝えるエレベーター・ピッチ。
あなたが起業家だとしよう。投資家とエレベーターに乗る。目的
の階につくまでの間に、投資を引き出す話ができるか。
人に説明をするとき、そんな気持ちで臨むと結果が引き出せる。
250文字、30秒以内。これくらい、短い言葉で言いたいことを言う
訓練をしよう。
パソコンのキーワード、ショートカットキーを覚える。単語登録
でよく使う言葉を登録しておくなど、けっこう細かいことまで書
いていたので面白かった。
「おせ」と打ち込んで変換すると「お世話になります」という文
章が出てくるように、設定しておくと楽なのだそうだ。
時間管理の本を多く読まれた方には、取り立てて目新しいことは
ないかもしれないが、図説であるのでとっかかりやすいのがよい。
新人さんなどに、教えてあげるといいかもしれないな。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本日は ◆たまには教養系
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
奇跡の脳 ジル・ボルト テイラー
¥ 1,785 新潮社 (2009/02)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
そんなこんなで、今週一押しの一冊。
ジルは神経解剖学者として、輝かしいキャリアを積んでいた。研
究は順調だったし、精神病患者の団体、全米NAMIの最年少理事に
も選ばれた。彼女の熱心な働きが認められたのだ。
彼女が脳に興味を抱いたのは、兄が分裂症にかかったためである。
同じ母から生まれたのに。不思議に思ったジルは、まだ新しい分
野だった、脳の研究に没頭していた。
この本は、脳の専門家であるジル・ボルト・テイラー博士が脳卒
中をわずらい、回復するまでのノンフィクションである。
卒中になった瞬間から、その回復の過程までを、専門家らしい冷
静な筆致で記している。これがものすごく面白い。自分の内側、
まさに脳の中で起きていることを、他人事みたいに眺めているの
だ。
それでいてユーモラスなのもいい。一人称で語られる、話し言葉
なので読みやすい。違うと怒られるかもしれないが、この知性的
な女性が卒中にかかった場面の記述などは、「アルジャーノンに
花束を」に似ていると思った。
その場面を、かいつまんでご紹介してみたい。卒中患者はこのよ
うな経験をするのかと、驚かされるばかりだった。
午前七時。目覚めたジルは目の裏側がきーんと痛むのに気づいた。
かき氷を食べたあとみたいに。次に、何かから切り離されてゆく
感覚を覚えた。心と体がばらばらになる感じ。
シャワーを浴びようとして、水道の蛇口をひねった。すると耳を
つんざくような騒音が聞こえた。いつも聞いている水の音なのに。
このとき、入ってくる音(聴覚情報)を処理する機能が、脳の中
で失われていることに気づいた。重大な異変が起きているとわ
かった。
彼女はこの後、助けを呼ぼうとするが、それが簡単にできなかっ
た。「たすけをよぶ」、このことはわかる。だが思考が安定せず、
集中できない。
左脳に出血があったせいだ。言語や、数字、記憶を並べる機能が
失われていた。「情報が入ったファイルの前に並んでいる。だが
そのファイルを開けるやり方を、すべて失ってしまった」ような
感覚があるのだそうだ。
「でんわ」と浮かぶが、それがどんなものだったかわからない。
「しょくば」に電話をかけようと思うが、電話番号が思い出せな
い。やっとつながっても、内線の番号を答えられず戸惑う。
普段何気なくしていることでも、脳がどれだけ働いているか、わ
かったような気がする。ものすごく複雑なことを、脳はやり遂げ
ているんだな。
しかし卒中になった朝は、奇妙な安らぎにも満たされていたのだ
そうだ。言語中枢が没したので、時間の概念、数字も失われ、感
覚だけの世界に漂うことができた。涅槃の世界、と著者は表現さ
えしている。
卒中の患者は「馬鹿なけもの」ではなく「傷ついた人間」である。
わかっているから、優しく話しかけてほしい。
また、脳は回復すると断言できる。彼女自身、周りの助けを借り
ながら、本書が執筆できるまでに回復した。その間八年。
(この間の不思議な脳の働き、考察については、読まなきゃソン
と大声で言いたくなるほど。すごい、神秘的)
私たちの脳は、「中で小さい子供がいくつかのグループに分かれ
て、めいめいに遊んでいる状態」なのだという。
一箇所が損なわれても「そこにいた子供たちが、別の健康な場所
に移り、また目一杯活動を始めようとする」。損なわれた働きを、
代替する動きが行われるということのようだ。
脳って神秘的。平々凡々の自分ではあるけど、立って歩いて会話
をして、本を読んで料理を作って、それだけのことが大変立派に
思えてくる。誇らしい。
人間の可能性、素晴らしさってやつを信じられる一冊。大迫力!
イライラしているところに、悪い事が集まり、
ニコニコしているところに、良い事が集まる。
クヨクヨしているところに、つまらないことが集まり、
ワクワクしているところに、おもしろい事が集まる。
今日も一日味わいつくしましょう。
本日は ◆生活、ほっこり系
蒸し器もせいろもいらないフタさえあれば!極上蒸しレシピ
浜内千波 ¥ 1,365 日本文芸社 (2009/9/29)
今「蒸し」がアツイ。
専用の器具もいろいろ、面白いものが出てるよね。タジン鍋に
シリコンスチーマー、スチームクッカーってのもある。
実は私は、シリコンスチーマーは、一度買うことを検討したの
だ。レシピ本についているあれを、買って試してみようとした。
だけど私はそのときちょうど、家の中のモノを減らす作業の途
中であった。調理器具はなるべく少なく、使いまわすことで毎
日をしのぎたい。
また、過去の経験から、専用の用途しかないものが、だんだん
使われなくなることを身に染みて知っていた。ゆで卵を切る道
具だったり、さらにはたこ焼き器であったり、その目新しさに
飽きるとそれでおしまいになることが多い。
そんなわけで、買わずじまいでいたのだけど、やっぱり蒸し料
理には挑戦してみたかった。蒸しだけに、無視できないという
心境である。流行には乗りたい。
蒸し器はあるのよ。だけどもっと手軽で便利に。
そう思っていたところに、飛び込んできたのがこの本だった。
料理研究家の浜内千波さんの、蒸し料理レシピ本。フライパン
でもできるのだという。密封性が高い鍋、フタがあれば誰でも
簡単に蒸し料理ができる。
しかも普段の料理においても「蒸し」の過程を取り入れるだけ
で、より早く、おいしく仕上げることができるそうだ。これは
ありがたい。
たとえばもやし。フライパンに入れ、フタをしめたら中火弱で
加熱。このとき、透明で密封性の高いフタを選ぶようにしよう。
もやしが透き通ってきたら、フタをはずして箸で上下を返して
やる。
その後再びフタとじ、加熱。茹でたものには感じられない、
しゃきしゃきとした歯ざわりが楽しめる。
小松菜も蒸すとおいしい。茹でると水に溶ける栄養素が、その
まま残るのがうれしい。色あせを防ぐため、塩を振ってフタと
じ、加熱。葉がしんなりしてきたら、上下を返して水大さじ1、
再び加熱して、出来上がりというわけ。
切り干し大根も肉じゃがも、茹でるのではなく、少量の水で蒸
すことができるらしい。大事なのは密封性の高いフタというわ
けだ。
ラタトゥイユ、ごぼうのワイン煮、グリーンピースとじゃがい
ものハム煮、白身魚をキャベツで包む蒸し物、大根のステーキ
など。
水は少なめに。だいたい、大さじ二杯がせいぜいという感じ
だった。密封して野菜の水分で蒸して、柔らかくなったものを
調理するという感じ。それで味噌汁まで作るのだから、なかな
か徹底しているように思える。
この人のレシピ本は役に立つ。わかりやすい。家庭で作る料理
というものを、よくご存知だなと思う。奇抜でなく、それでい
ていつも新しい発見がある。楽ができる。
春も近い。初めて一人暮らしをする人に、料理の本を贈るとし
たら、私は迷わずこの人の本を選ぶだろうな。
ビジネス書。門外漢の私にはぴんときませんてした。「残念な人」とは一生懸命働いているのに成果の上がらない人のこと。そうならないためにはどうすればいいかについてかいてあるようです。
自分の目標や、やりたくないことを書き出してみるというのは使えそうです。
本日は ◆生活、ほっこり系
寝るだけダイエット 福辻 鋭記
¥ 1,260 扶桑社 (2010/5/13)
さて、私も一応は女子。今日明日の二日間は、現在女子界にうご
めく二大潮流についての話をしてみたい。
ダイエットと料理。まあもちろん、あの田嶋陽子先生辺りなら、
機関銃のように反論を打ち出すかもしれないが、とりあえずこの
辺りの分野を女子向けと呼んでも、そう異論は出ないと思う。
で、本日はダイエットだ。
私などね、思春期辺りから毎年毎年「今年の目標」はダイエット
なのよ。さまざまな流行に流され、踊らされてまいりました。
リンゴダイエットもあったね。世にも美しいダイエットもあった。
指に輪ゴムを巻きつけたり、風船をふくらませたこともある。
総じて思うのは、これまでのダイエットは我慢が多かったという
ことだ。右肩上がりの世の中にあって、努力、忍耐は報われると
がんばれる人が多かったのだろう。
だが最近では、どこか緩めであるように感じる。そして、皆が皆、
モデル体型を目指すのではなくて、自分の本来の美しさを引き出
すことに関心が高まっているような気がしている。
本来の力。自然の美しさ。ではそれを損なっているものは何か。
お待たせしました。それが最近の流行、「骨盤、ゆがみ」という
キーワードなのです。
私たちの体は、普段普通に暮らしている間にも、少しずつゆがみ
が生じている。そのゆがみが大きくなると、不自然な場所に贅肉
がついたり、体の不調となって現れることになる。
この本を書いた先生いわく、骨盤のずれを治すだけで、以下いろ
ろな症状に改善が見られるのだそうだ。
原因不明のイライラ、プチうつ。頭が痛い、体がだるいなどの不
安定愁訴。便秘や肌荒れ、花粉症の症状が軽くなることもある。
効果はダイエットだけではないらしい。
骨盤矯正のやり方はとても簡単。バスタオルを二枚重ねて、くる
くると巻いてゆく。ロールケーキみたいな感じにだ。だいたい、
10センチほどの高さになるとちょうどいいそうだ。
そしてそれをビニール紐できつく縛る。柔らかく動かないように。
座ってお尻にぴたりとつく場所にその巻いたバスタオルを置き、
後はごろんと寝転ぶだけ。背中がぐんと伸びるような気がする。
気をつけるのは、寝るのは固いところであるということ。畳や床
の上がいい。また、時間は五分だけでかまわない。長くしすぎて
も効果は変わらない。
一日五分。バスタオルを敷いて寝転ぶだけで、体のゆがみが矯正
されるのだそうだ。
試してみた。バスタオル二枚は、私にはちょっと辛かった。腰が
痛い人は、もう少し低めから始めてもよいとのこと。
背中は確かに伸びましたわ。体がぐっとほぐれる感じ。
十年ほど前、映画はリアルタイムで観た。
ラストのディナー・シーンが衝撃的過ぎて、正直あの「お食事」シーンし
か覚えていない。
しかし「ハンニバル」といえば、あの「お食事」と言う様に、全く忘れら
れない強烈な後味の悪さを残している。
この小説は、5年ほど前に買ったもの。
ようやく読む順番になったので読んだのですが、久々に寝食を忘れて読み
耽りました。
読後、姉妹作「羊たちの沈黙」「レッド・ドラゴン」「ハンニバル・ライ
ジング」と四部作と云われる全作を買い揃えたほど。
面白いというのは不謹慎だけど、ベストセラーになったのは良く分かりま
す。
有名な「羊たちの沈黙」では、地下牢に拘束されたハンニバル・レクター
の、その後の悪事を描きます。
なぜこうなったかは、「レッド・ドラゴン」「ハンニバル・ライジング」
を読まないと見えてこないですが、本作でも彼の過去(幼少期)が所々
登場します。
恐怖の幼児体験が彼の異常基調となっているのですが、こうまで怪物にな
ってしまうものなのか。
終盤は手に汗握る展開の連続で、勧善懲悪で終わらない、妖しく不思議な、
霧に消えてゆくような終わり方。
鳥肌が立ちます。