【1】読書感想 (第354冊)
天藤真 「大誘拐」 角川文庫
世上とても評価の高いユーモア誘拐ミステリ。
まだまだミステリの造詣が浅い私なので、お薦めミステリだとか、ミステ
リ・ベスト100といった企画に弱い。
そういった企画に必ずランクインされるのが、本書「大誘拐」。
ミステリの題名というのは様々で、二文字からなる熟語だけで「面白そう
!」と思わせるものもあれば、どうもピンと来んものもある。
しかし、題名はどうあれ、まったく予想できぬほど面白いミステリもまま
ある。
本書はどうか?
私の感想としては、上中下で言うと「下」。
設定からしてワクワクせず、本書最大の特製「おばあちゃん」登場後も
サッパリ。
中盤からおもしろくなるのだろう・・・、終盤が凄いのだろう・・・と
最後まで我慢して読み切りましたが、結局最後まで面白くなかった。
ミステリとしてもアっと驚くことも無く、おばあちゃんのセコさが目に
付くだけでした。
私としては、最後に、奪取した百億円を大都会の上空から札束をばら撒く
とか、世界中のメディアが報道するなか富士山火口に百億円ごとヘリが
突っ込むとか、そんなアット言うラストを期待してました。
多くの人が一度は読んでおくべき、と評価している本書。
取り敢えず、読んだ実績が作れて、それだけは良かったです。