2011年1月5日水曜日

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

悔しさや恐れ、悲しみを完全否定することは、

半分、本能を捨てるようなものだ。

今日も一日味わいつくしましょう。

本のご紹介です。自己信頼[新訳]

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これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介

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本日は ◆自己啓発系

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自己信頼[新訳]   ラルフ・ウォルドー・エマソン
¥ 1,260  海と月社 (2009/1/26)

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帯にあった「オバマ大統領座右の書」という文句に惹かれて読み
始めた。薄い本だ。字も大きい。

著者のエマソンさんという人は、19世紀のアメリカに生きた思想
家なのだそうだ。牧師の職を得たものの、形骸化した教会の教え
についていけず、野に下って己の思想を追求した。

形式を否定し、個人の中に神を見ようとした。世間体よりも己の
信念に従って生きることを是とした彼の教えは、過激なものとし
て批判を浴びたこともある。

この「自己信頼」は、彼のそういった思想をまとめたものだ。
エッセイ、散文のような感じ。これまでにも何度か邦訳されてい
るが、現代人に向けたメッセージとして新な訳本が出された。

以下、いくつか文章を抜き出してみる。

・世間の中にあって大衆の意見に従うことはたやすい。ひとりで
いるなら、自分の意見に従うのは造作もないことだ。偉大な人と
は、たとえ群衆の中にあっても、一人のときと同じ独立心を保ち、
にこやかな態度で人と接することのできる人である。

・社会に服従することを拒めば、世間の不興を買ってむち打たれ
るだろう。だから人は他人の表情を見て、相手の機嫌をうかがう
ようになる。

しかし世の人々の渋面は、そのやさしげな表情と同様に深い理由
などない。それは風がふくまま、新聞の論調にあわせて浮かんだ
り消えたりする。

・草の葉や咲きほこるバラを見ると、自分が恥ずかしくなる。

我が家の窓の下で咲いているバラは、過去のバラや、もっと美し
いバラを気にかけたりはしない。

これらのバラはあるがままに咲いている。神とともに今日という
日を生きている。これらのバラに時間はない。ただ、バラという
ものがあるだけだ。

・自分以外のものに依存している人は集団におもねり、数を頼み
にするようになる。政党はひんぱんに集会を開き、若い愛国者は
自分が前より強くなったように感じる。

しかし友よ! 神はそのようなやり方ではなく、まさに逆の方法
によってあなたの中に宿るのだ。

外からの支援をすべて退け、一人立つときにのみ、人は強くなり、
権利を手にする。一人の人間は、一つの町より優れた存在である
はずだ。

他人には何も求めるな。そうすれば万物流転の世にあっても、あ
なたは唯一不動の柱として、周囲のものすべてを支えるようにな
るだろう。


世間からはみ出すことを恐れるな。堂々と個人であれ。

そうエマソンさんは説くが、といって孤立、孤独の人ではなかっ
たようだ。思想家とも交流を深め、生涯の友情を誓った相手もい
る。

流されず、個と立って人と交われ、ということか。

大統領が読んでいるというのもうなずける。リーダーには必要な
心構えなのかも。

自己信頼[新訳]

第342冊 レスラー「FBI心理分析官2」

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  乱読! ドクショ突撃隊♪    第 342 冊
              
                       2011.1.4
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【1】読書感想 (第342冊)
  
レスラー  「FBI心理分析官2」  ハヤカワ文庫

1996年日本語訳単行本刊行、2001年単行本化されたから、もう十数年前の
ベストセラー。
プロファイリングという捜査技法ですっかり有名になった著者レスラー氏。
冒頭では、彼の近年の活動について言い訳めいた説明が続きうっとおしい
が、事件そのものに話が収斂されてゆくと内容も重くなってゆく。

全部で9章あり、つくば母子殺人事件という日本の事件解明から話は始ま
る。
ヴェトナム戦争での心的外傷後ストレス障害を含んだ様々な類型犯罪。
ハロウィン訪問で起こった誤射事件。
連続殺人事件の考察や、詳細なインタビュー。
英国と南アフリカの事例レポート、地下鉄サリン事件と続く。

前作の衝撃度には及ばなかったが、実際にあった事件をもとに意見開陳し
ている重みは大きい。
こういったノンフィクションは、感想如何より、読んでない人は読んでみ
てから、といった気持ちが大きい。
読んだ人ごとに感じたことや思うことは千差万別だろうし、ベクトルが
違えば意見交換にもならないだろう。
発刊後十数年も経ってようやく読んだわけだが、こういったベストセラー
は、まず読む方が先だったと思う。



FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記

FBI心理分析官〈2〉―世界の異常殺人に迫る戦慄のプロファイル