2011年2月28日月曜日

本のご紹介です。絶対の自信をつくる3分間トレーニング

これであなたも読書通!話題の本をほぼ日刊でご紹介


本日は ◆自己啓発系


絶対の自信をつくる3分間トレーニング  松尾 昭仁
¥ 1,365  あさ出版 (2011/1/17)


滝に打たれましょうだとか、心頭滅却いたしましょうだとか、そ
ういう難しいことが一切ないのがありがたい。

実に今、たった今、できることばかりを集めた「自信がある自分」
の作り方。

・それは自意識過剰なだけ
髪を切った女性から、あれこれ髪型のことについて、尋ねられたこ
とはないだろうか。問われたあなたは「そんなことどうでもいいよ」
と思ってしまうに違いない。

人は他人のことに、それほど関心を持ち合わせてはいない。人の目
はそんなに気にしなくてよい。

・負ける戦をしてはいけない
イチロー選手が、サッカーをしているところを見たことがあるか?

多くの人は、サッカーもテニスも野球も、すべてこなそうと考えて
いる。そうでなければならないと思っている。だが社会で成功して
いる人は、総じて一つの分野にしぼって努力した人だ。

・身だしなみを整える
靴をきれいに磨く。思い切って、セミオーダーのスーツを作ってみ
る。いい時計を持つ。爪をきれいにする。面談前には歯を磨く。

簡単にできること。やってみると効果は高い。

・「すいません」は禁句
代わりに「ありがとう」と言おう。マイナスのニュアンスがプラス
に転じる。言うほうも聞くほうも、プラスのほうが楽しくなれる。

・話を「聞く」だけで自信がつく
初対面の相手と。以下三つのネタふりで、仲良くなることができる。

出身地、幼い頃の話、親をほめる。

生まれた場所、子供の頃の思い出。こういった、プライベートの話
ができると、親近感が生まれやすくなる。親をほめるということに
ついても、嫌がる人はそういないと思うので、効果のほどが期待で
きる。

・「苦手な人」があなたに自信を与えてくれる
まずはじっくり、三分間話を聞いてみよう。聞き役に徹すること。
すると案外共通点が見つかるものだ。

人は知らないものを怖がる。無知からくる恐怖をなくすのが大事。

また、苦手な人の存在は、自信を失わせる原因になる。だから苦手
な人とも親しくなって、自分に余裕を持つことが大事。

・憧れの人を「TTP」してみる。

TTPとは、徹底的にぱくる、の略。

成功者のまねは徹底的にしよう。成功者のまねを続けていると、成
功者のエッセンスが身に着く。成功への近道となる。

・異業種の友人が、あなたに自信をもたらす。
広く浅い知識でも、ビジネスの世界ではおもしろいネタになること
がある。業界の慣習にとらわれることもなくなる。

思わぬアイディアは、他業種の知人から得られることも多い。

・小さくてもいいので、コミュニティのリーダーになる。また、小
さい世界でいいので、ナンバーワンになってみる。

ニッチな世界でとりあえず一番になろう。自信もきっとついてくる。


まああれよ、自信は多すぎてもだめだが、少なすぎてもやっぱり辛
いものだしね。ありのまま、いばらず腐らず、等身大でいたいもの。

最近うつむきがちだなあ、と思う方へ。

絶対の自信をつくる3分間トレーニング

No.389 小川糸「食堂かたつむり」→ 4.5点

小川 糸「食堂かたつむり」→ 4.5点
発行元 :株式会社ポプラ社
初版発行:2008/1/15
小川 糸(オガワ イト)

あらすじ

最愛の恋人に捨てられ、全てを失った私は、たったひとつだけ残された
ぬか床の壺を抱えて郷里の家に戻った。
自宅ではしばらく呆然としていたが、ある日私は一念発起して立ち上がった。
一日一組だけのお客様に、その人専用の料理をつくる食堂を開きたい!
かくして「食堂かたつむり」はOPENしたのだった。

コメント

私にとって料理とは祈りそのものだ。
・・物語の後半に出てくるこのワンフレーズが書きたくて、このたった
一言に力を持たせたくて作者の小川氏はこの作品を書いたんじゃないか
な、というのが第一印象。

実に味わいのある、まっとうな小説でした。

人間は食べなければ生きていけない。
そして食べるということは基本的に他の命をもらうということだ。
まず、この動かしがたい事実が前提としてあり、その上で人が命を食べ
るのに料理という文化をもっていることに深い感謝を捧げている作品だ
と思う。

出てくる登場人物がみんなそれぞれイイ!という点でも久々のヒット作。
料理って、しかしあらゆる芸術の中でサイコーに分かりやすくて、神秘
的で、しかも官能的だよな、と改めてそう思った。

最近読んだ料理作品としては平山夢明氏の「ダイナー」があり、これは
これで文句なしの傑作なのだけれど、同じ料理をテーマとした小説であ
りながら、こっちはタフでハードで黒い世界を描いている。

本作はひたすら真っ直ぐで力強く、明るく白い世界に浸ることができた。
他の書評を見ると結構酷評している人もいてへえっと思ったけれど、これ
は小川氏の描く世界を肯定的に捉えるかウソくさいと取るかによって大き
く変わってくるんだろうなあ。

個人的にはリアリティもきちんとあって良い小説だと思います。
しかし、こんな食堂があったら絶対に行きたいよな。
おすすめ!

小川 糸「食堂かたつむり」


0点→途中リタイア。読むことが苦痛。出会ったことが不幸。意味が分からない。
1点→なんとか最後まで読んだが、時間のムダだった。つまらない。
2点→可もなく不可もなし。ヒマつぶしにはなったかなというレベル。
3点→難点もあるがおおむね満足。この作者なら他の作品も読んでみたい。
4点→傑作。十分に楽しんで読めた。出会えてよかった一冊。他人にもすすめたい。
5点→最高。とにかく良かった。人生の宝物となる一冊。

※ 小数点は、上記点数の間であるとご理解下さい。

双雲からの言霊

■今日の武田双雲からの言霊

宇宙規模で話し合おう。

分子レベルで想像しよう。


今日も一日味わいつくしましょう。

第354冊 天藤真「大誘拐」

乱読! ドクショ突撃隊♪    第 354 冊

【1】読書感想 (第354冊)
  
天藤真  「大誘拐」  角川文庫

世上とても評価の高いユーモア誘拐ミステリ。
まだまだミステリの造詣が浅い私なので、お薦めミステリだとか、ミステ
リ・ベスト100といった企画に弱い。
そういった企画に必ずランクインされるのが、本書「大誘拐」。
ミステリの題名というのは様々で、二文字からなる熟語だけで「面白そう
!」と思わせるものもあれば、どうもピンと来んものもある。
しかし、題名はどうあれ、まったく予想できぬほど面白いミステリもまま
ある。
本書はどうか?

私の感想としては、上中下で言うと「下」。
設定からしてワクワクせず、本書最大の特製「おばあちゃん」登場後も
サッパリ。
中盤からおもしろくなるのだろう・・・、終盤が凄いのだろう・・・と
最後まで我慢して読み切りましたが、結局最後まで面白くなかった。
ミステリとしてもアっと驚くことも無く、おばあちゃんのセコさが目に
付くだけでした。

私としては、最後に、奪取した百億円を大都会の上空から札束をばら撒く
とか、世界中のメディアが報道するなか富士山火口に百億円ごとヘリが
突っ込むとか、そんなアット言うラストを期待してました。
多くの人が一度は読んでおくべき、と評価している本書。
取り敢えず、読んだ実績が作れて、それだけは良かったです。



大誘拐 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)