2010年12月20日月曜日

No.380 平野啓一郎「ドーン」→ 2.5点

平野 啓一郎「ドーン」→ 2.5点

発行元 :株式会社講談社

初版発行:2009/7/9

平野 啓一郎(ヒラノ ケイイチロウ)



あらすじ

2033年11月6日。
人類はついに火星の上に降り立った。
一兆ドルの予算と人類の夢を乗せた「ドーンプロジェクト」は華々しく成功
したことになっていたが、その裏には闇に葬られた事実もいくつかあった。
発展を続ける科学技術と、ますます混迷の度を深める社会の矛盾を鋭く切り
取った近未来小説。

コメント

「ドーン」とはDAWN、つまり『夜明け』という意味らしい。
人類に夜明けをもたらす火星行きロケットに付けられた名前だ。
人類初の火星旅行を描いたSFかと思いきや、米国軍産複合体やら生物化学兵
器やら大統領選挙やらがわらわらと出てきてどうにもまとまりようのない作
品だった。
なんと言うか、一言で言うと難解な作品。
兵士の派遣労働化とかITの究極である「散影」とか、近未来に現実化しそう
な概念の切り取り方は実にスルドクて唸らされたのだけれど、いかんせんテー
マと登場人物が多すぎてついていけなかった。

個人的な評価としては明らかな失敗作ですな。
最後の方は圧倒的な眠気と戦いながら、根性のみで読了しました。ダメ。

平野 啓一郎「ドーン」



0点→途中リタイア。読むことが苦痛。出会ったことが不幸。意味が分からない。
1点→なんとか最後まで読んだが、時間のムダだった。つまらない。
2点→可もなく不可もなし。ヒマつぶしにはなったかなというレベル。
3点→難点もあるがおおむね満足。この作者なら他の作品も読んでみたい。
4点→傑作。十分に楽しんで読めた。出会えてよかった一冊。他人にもすすめたい。
5点→最高。とにかく良かった。人生の宝物となる一冊。

※ 小数点は、上記点数の間であるとご理解下さい。